Over the rainbow

工学部3年生の先輩が書いた、「内村鑑三生誕１５０周年記念エッセイコンテスト」の文章を読む機会がありました。
ここ最近を振り返って、自分自身どれほど理性が混沌とした状態で日々を過ごしていたかをすごく思い知らされました。


まるでコンプレックスの塊じゃないか。
卑屈な考えを持って、悪いイメージをして、
「ああ俺はなんて卑屈な人間なんだ」なんて嘆いて、


いつかマネージャールームで、
尊敬するふたりの先輩から「将来が楽しみ」なんて言われた、
あの日の心の底からの喜びも忘れたままで…

「
　各人ノ生涯ニハ神の予メ定メ給ヒシ一種ノ語形変化表アリ。

…人の選択力(自由意志)は、この語形変化表に自分自身を合致させることにある。ひとたびこの潮流の中に身をゆだねれば、もう前に進むために努力を費やす必要もなく、ただ潮流からはずれないようにしていればよい。この潮流の中にあるものなら、どんな賜物でも拾い上げて享受するがよい。だが、決して、賜物を探しに流れの外へ出てはならぬ。この潮流をいかなる障害をも乗り越えて進め。神が定められた道であるからには、その障害が不動の山のごときものであるはずはないのだ。だがしかし、なんじ自身にたよってはならぬ。神はなんじの潮流を定められ、またなんじのために船長をも任命し給うた。『なんじ、かの人に聴け！』　」

潮流から、抜け出て干涸びた魂が見える。
今日授業が終わった直後に内村鑑三の「余は如何にして基督信徒となりし乎」を買わずにはいられませんでした。

僕には、工学部を抜け出して哲学に没頭するという勇気も覚悟もない。
けれども、2000年以上もの歴史が積み上げてきた、またそれでもなお腐敗しない「人類の最高の頭脳」が書いた文章を吟味し、日々その愛を実践することの方が、どれだけ人間的であろうかとこの半期をかけてようやく思い始めていたのも本当だろうと思います。

同じように悩んだ先輩がいた。

けれども、テクストを通して
「そんな必要はないよ」と優しく諭してくれるような、
そんな気がしました。


最も退っ引きならない問題が、自分の容姿だとかテスト勉強だとかじゃなくて、
自分自身に自信がないこと、もっと根本的なところを辿れば、
湧いてくるパトスを押さえ込もうとして、混沌としていたことだと気づいた日でした。

全然ミケランジェロじゃねー！
愛に生きてないじゃないか！

後に見返せば、何と恥ずかしい日記かもしれない。
それでもいいよ。今日はこれほどに感動したんだから。

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